2013年6月21日
こんにちは、衣裳コーディネーターの長崎です。
先日、こんな方が来店されました。
成人式に買われた振袖を、今度結婚するので
袖を断って訪問着にしてほしいとのことでした。
ところが彼女はまだ22才。
今風の強い柄なので、袖を断ってもどう見ても訪問着には見えません。
まったくもったいない話です。
私達としては、もったいなくて、とても断る気になれないのです。
お客様のご要望でもこれだけは出来ない事だと思い、お伝えさせて頂きました。
和柄のおとなしい色の振袖なら、訪問着として着られる事もありますが、
やはり振袖は振袖の柄付けなので、袖を断ると柄が途中で切れて
結局中途半端などっちつかずの着物になってしまいます。
振袖のご購入をお考えの方は、振袖は独身の時に着る着物だという事を
頭に入れて購入した方がいいと思います。
私達のように着物に長く携わった人間からすると、
売る人も責任を持って、その旨をアドバイスをするべきです。
あとからお客様に「何でこんな振袖を売ったの?」と怒られてしまいます。
たとえ、ご自分の娘さんが「これでなきゃいや!」と言われてもです。
何が本当のアドバイスで、何が今のTPOなのかを私達も自覚し、
お客様にお伝えするのが、私達アドバイザーの使命だと思います。
着物について不安なこと、わからないことは、是非ご質問下さい。